ストーリー紹介ある日、主人公・獅堂勇一(しどうゆういち)は、自分の人型家庭用ゲーム機(コンシューマードール)「ユキコ」を改造しようとして、誤って壊してしまう。修理に出す費用がなかった彼は、家族の留守中に「開かずの間」に忍び込み、押し入れの中から懐かしいものを発見する。それは、世界初のコンシューマードール。日本ハジマタな、と世界を唸らせた、オタク文化の金字塔である。名前は“ミコ”。勇一は試しに電源を入れてみようとするのだが、あるはずの場所にスイッチが見あたらない。傍らのマニュアルらしきバインダーを見てみると、「ミコ」はなんと、キスで起動するらしい。ちょっ……おま……世界初はいいけどよ、一体どんだけ夢詰め込んじゃってるんだよ?コンシューマードールにそんな起動方法があったなど聞いたこともないと首をかしげる勇一。しかしそこは、若気の至り、遊び半分で従ってみる。すると、見事に電源が入り、ミコは十数年ぶりに起動するのだった。平凡な日常に起きたちょっとした変化。だがここから、勇一達をとりまく状況が、僅かずつ変化していく。果たしてその先にあるものとは?彼らを待ち受ける運命とは――━━・‥…━━・‥…━━・‥…━━・‥…━━・‥…近未来の日本を舞台に家庭用ゲーム機同士が火花を散らす!なんとこの世界では、ゲーム機本体同士を戦わせる遊びが大流行しているのだ。ゲームを愛するすべての人に贈る、ネタ満載でアクショ全開、そして時々ハートウォーミングな物語にご期待ください!※本製品は2020年発売の『âgeアーカイブス 〜20th BOX Edition〜』に収録されたものと同内容になります。━━・‥…━━・‥…━━・‥…━━・‥…━━・‥…『aNTIQ』ブランド作品はこちら!『aNCHOR』ブランド作品はこちら!
作品情報
キャラクター
ミコ CV:安玖深音
任杏道(にんきょうどう)株式会社製「ファミリーゲームノイド」
任杏道株式会社から、世界初の人型家庭用ゲーム機「ファミリーゲームノイド」として売り出された機種。
男性型の「ファミリーゲームノイド」と共に、「ファミロボ」「ファミゲロ」など複数の俗称があるが、もっとも定着したのは「ぴこぴこ」。
ミコは勇一が幼少の頃、亡き父親が家に持ち込んだもので、しばらくの間面倒を見てもらっていたことがある。
しかし、父の死後十数年にわたって押し入れの奥にしまわれていたため、勇一もその存在を忘れてしまっていた。
何事にも前向きで頑張り屋だが、やる気が空回りすることもしばしば。
また、古すぎて調子が悪いのか、ロボットのくせにいい加減な言動をしたりする。
ナナ CV:木村あやか
NCE社製「PLAYSTALLION7」
NCE社が発売しているコンシューマードール「PLAYSTALLION」シリーズの最新型で7世代目。
CPUには新開発の高性能プロセッサが採用されており、そのポテンシャルは他の追随を許さない。
そのおかげで、「プレスタ7」はAIの性格設定ひとつをとっても、細かなカスタマイズが可能になっている。
他にも、随所に最先端技術が用いられ贅沢なつくりになっているが、その分高価でもある。
「ナナ」という名はマスターである翔が名付けたもので、由来は「7」と「名無し」。
翔は、ナナのAI開発に携わっていた父親が研究一辺倒で家庭を顧みないため、無意識のうちにナナに辛くあたっており、名前の由来が適当なのもそのひとつ。
ナナは翔から嫌われているとわかっていても、悲しむことを知らない上、人に尽くすことが存在意義であるため、命令には冷静に、かつ従順に従う。
ピピ CV:青井美海
任杏道(にんきょうどう)株式会社製「ポータブル型コンシューマードール」
任杏道株式会社から発売された、ポータブル型コンシューマードールの最新型。
ソフトラインナップに電子辞書や料理ガイド、脳トレーニング、学修系が多いため、AIの思考が基本的に秀才・博士タイプで、うんちくを言いたがるちょっと生意気な女の子になっている。
デューイ CV:本山美奈
株式会社サガが発売した、最後のコンシューマードール「Dreamcost」で、製造終了から既に8年が経過したオールド機。
数年前に在庫処分で叩き売りされていたものを、香里が購入した。
「掴み所のないキャラ」という設定のAIが搭載されており、口数が少なく、喜怒哀楽もはっきりせず、いつもぼんやりしているように見える。
特徴は、背中に取り付けられたユニット。
この中には蛇腹式のアームが格納されており、デューイのAIに連動して自在に操ることができる。
このユニットはマスターである香里が自作したオリジナルパーツである。
「デューイ」という名前は、ROMを読み込むときに発する激しい騒動音をもじって香里が付けたもの。
ちなみに彼女はあと、2台同型機を持っているらしい。
ユキコ CV:西野みく
任杏道株式会社が発売した最新型のコンシューマードール。
「YUU」は造語。語源は「遊」「優」「あなた」「Uの字が家族の笑みを表している」など。
「家族の健康をまとめて面倒みます!」をコンセプトに、ゲーム機としての性能のみならず、炊事・掃除・洗濯などのお手伝い機能の充実を図っている。
もちろん、栄養管理やハウスダスト対策など、健康への配慮はプロ顔負けで、彼女に家計まで握らせている家庭も少なくないとか。
こうした機能がウケてYUUは大ブレイク。
ライバル機・プレスタ7は負けじと攻勢をかけるも、まだまだ追いつけそうもない。
N/A CV:真宮ゆず
勇一が偶然街で出会ったコンシューマードール。とは言っても、特定のメーカー品ではなく、
株式会社サガ・エンタープライゼズ(現:株式会社サガ)製のオールド機「ベガブレイブ」をベースにしたセミスクラッチ品らしい。
製造メーカーや型番、シリアル番号等が一切登録されていないことから、ロボット制作を趣味にする何者かが、私的に作り上げた存在だと思われる。
マスターの命令で、時々、特に目的もなく街を歩き回っているらしいが、彼女には過去の記憶がなく、自分の名前すらも覚えていない。
得た記憶は全て吸い出され解析されているからだと考えられる。
自作機の場合よくある話ではあるが、それにしてもあまり優遇はされていないようだ。
有川 蓮 (ありかわ れん) CV:みる
勇一の1歳後輩で、遠縁でもある。
女の子の姿をしているが、れっきとした男の子で、性格は穏和で家庭的で一途。
家は勇一や翔が顔を出すゲームショップを経営している。
高見沢 舞 (たかみざわ まい) CV:佐本二厘
高見沢翔の妹。勇一の1歳下で、有川蓮のクラスメイトにして友人。
身体があまり丈夫ではなく、体育はいつも見学している。
性格が物静かだが、暗いというわけではない。
兄が父親を嫌悪している気持ちを理解しつつも、家族みんなで仲良くしたいと常に思っている。
精神に疾患を抱えた母親の面倒を献身的に着るなど、高見沢家に無くてはならない存在。
彼女が言う「家族」にはナナも含まれており、兄のナナに対する態度を憂いている。
勇一と出会い恋心を抱くようになるが、兄に知られまいと黙っている。
桐山 香里 (きりやま かおり) CV:一色ヒカル
勇一の幼なじみで1歳上のお姉さん。
姉御肌な言動ゆえにしっかり者というイメージがあるが、実は結構ドジッ子。人知れずいろいろぶちかましている。
家庭の傍にいたくていたくて仕方がなくて、同じ学園に転入してきた。
なのに勇一の前ではテンパリ気味で、気持ちを上手く表現できない。
その結果、気持ちとは裏腹な態度をとって勇一に嫌な顔をされ、ヘコんだりしている。
神崎 公一郎 (かんざき こういちろう) CV:いちごみるく
勇一とは入学以来の親友関係。
マイペースで周囲の状況に動じることがなく、いつもニコニコしている。
そのため、感情的になりやすい勇一のたしなめ役としては最適な立場にいる筈なのだが、
そのマイペースさゆえにツッコミのタイミングがずれてしまうことも多く、実はあまり役に立っていない?
ただ、時々鋭いことを口にするので侮れない。
190cmオーバーの長身で、よく入り口の鴨居に頭をぶつけている。
結城 CV:海野砂夜
勇一が通う、銀華第一学園の非常勤講師。
どう見ても、ゴス●リファッションに身を包んだ同世代の女の娘にしか見えないが、詳細はよくわからない。
自分の仕事は、コンシューマードールについて「成り立ちから仕組み、はては地球規模的観点からのドールの存在について『浅く狭く』解説する」ことだなどと適当なことを言っているが、実際に適当。
しかし、ひとことひとことが意味深で、ただ無意味な言動をしているわけではないようだ。
勇一達にとっては、彼女の思考は達観しすぎていてついていけない。
高見沢 翔 (たかみざわ しょう) CV:紀之
何かと勇一につっかかってくる、
クラスメイトにしてバトルのライバル。
どこか馬が合わず、何かというと口げんかをしているが、相手にはしているので、本気で嫌ってはいないようだ。
父親は天才技術者として名を馳せており、翔の愛機「ナナ」のAIの開発にも携わっている。
研究に没頭し家族を顧みない父親と、心を患った母親という家庭環境で育ったせいか、我知らず父の研究成果であるナナに辛くあたってしまう。
妹がひとりいて、彼女だけは守らなければならないと考え、溺愛している。
獅堂 勇一 (しどう ゆういち) CV:星川未流来
本作の主人公。
幼い頃に両親とは死別しており、祖父母によって育てられた。
ゲームメーカーの技術者であった父親が目標で、自身も技術者の道を歩もうとしている。
クラスメイト達に比べると、やや子どもっぽいところがあり、思ったことをすぐ口に出したり行動に表したりする。
また感情的になりやすい。
しかし義理人情には厚く、仲間を大切にしようとする気持ちは強いので、彼の周りには多くの友人達が集まる。
ドールバトルに熱中しており、愛機の「ユキコ」を使って日々対戦に熱狂している。
また、その実力もなかなかのものだが、その戦闘スタイルはかなり強引。
堅実に勝利することよりも、その時やりたいと思ったことを優先してしまうため、
それが災いして簡単に追い込まれてしまい、慌てて勝ちに行くといったことがよく見受けられる。